●○か×か?
【1】問題:平成18年〔問14〕
AはB法人所有の中古マンションの1室を購入したが、
その際、Bの役員C(マンション管理担当)から管理費等の滞納の事実について説明されていなかった。
このため、Aが管理組合Dから管理費等の滞納分を請求されることになった場合に関する次の記述のうち、
民法及び区分所有法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
1
Aが滞納管理費等の全額をDに支払った場合は、Aはその全額についてBに対して損害賠償を請求することができる。
2
Bの管理費等の滞納の事実を知らないことについてAに過失がない場合、AはDに対する債務を免れる。
3
Cの着服によりBの管理費等の滞納が生じたものであった場合は、AはBに対して損害賠償を請求することができない。
4
DのAに対する滞納管理費等に係る債権の消滅時効期間は、Aが購入してから5年である。
「1○、2○、3×、4?」
正解:
1 正しい。民法44条、415条、709条
Bの役員Cが、滞納の事実を説明しなかったために、Aは滞納管理費等の全
額をDに支払ったのであるから、Aは、その全額について、Bに対して損害賠
償請求することができる。
2 誤り。区分所有法8条
債務者たる区分所有者の特定承継人は、管理費等の滞納の事実を知らないこ
とについて過失がない場合でも、免れることはできない。
3 誤り。民法44条、415条、709条
Cの着服によりBの管理費の滞納が生じた場合であっても、区分所有者Bが
滞納した以上、損害が発生したAは、Bに対して損害賠償請求することができ
る。
4 誤り。民法169条 最判平16・4・23
消滅時効は、権利を行使することができる時から進行するので、消滅時効の
起算日は、Aの購入した時ではなく、Bの管理費等の支払期限が到来した時で
あり、そこから5年で消滅時効にかかる。
参照条文:
区分所有法
8条
民法
44条、169条、415条、709条
最判
平16・4.23
滞納管理費等に係る債権は、定期給付債権にあたり、その消滅時効は「5年」である(判例)。
●○か×か?
平成12年
【問 5】
根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
1
根抵当権は、根抵当権者が債務者に対して有する現在及び将来の債権をすべて担保するという内容で、設定することができる。
2
根抵当権の極度額は、いったん登記がされた後は、後順位担保権者その他の利害関係者の承諾を得た場合でも、増額することはできない。
3
登記された極度額が1億円の場合、
根抵当権者は、元本1億円とそれに対する最後の2年分の利息及び損害金の合計額につき、優先弁済を主張できる。
4
根抵当権の被担保債権に属する個別の債権が、元本の確定前に根抵当権者から第三者に譲渡された場合、
その第三者は、当該根抵当権に基づく優先弁済を主張できない。
「1×、2×、3○、4×」
正解:
1
誤り。
根抵当権の担保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して、定めなければならない。
したがって、「根抵当権者が債務者に対して有する現在及び将来の債権をすべて担保する」という内容の根抵当権を設定することはできない。
*
民法
398条の2第2項
2
誤り。
根抵当権の極度額の変更は、利害関係を有する者の承諾を得れば行うことができる。
*
民法
398条の5
3
誤り。
根抵当権者は、確定した元本及び利息の全部について、「極度額を限度」として、その根抵当権を行使することができる。
したがって、最後の2年分の利息及び損害金であっても、極度額を超えて優先弁済を主張することはできない。
*
民法
398条の3第1項
4
正しい。
元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。
つまり、根抵当権においては、個々の債権と根抵当権の間の随伴性が否定されているのである。
民法
*398条の7第1項
肢1から肢3までは、根抵当権についての基本的な理解ですので、しっかり押さえておいて下さい。
肢4は、初めての出題ではないかと思いますが、もともと根抵当権は、一定の範囲に属する債権ではあれば、個々の債権との関係は弱く、個々の債権の附従性や随伴性はありません。
「」
●○か×か?
【今日の過去問:行政法一般】
自動車の運転免許を交付する事務は、都道府県公安委員会が処理しているが、これは本来国の事務であり、
国家公安委員会から都道府県公安委員会に対して機関委任されているところの「国の機関委任事務」に該当する。
「×」
正解:
×
解説:
平成12年の地方自治法改正により、機関委任事務は廃止され、法定受託事務という概念が新たに創設されました。
これは、自治義務と機関委任事務の区分が明確ではなかったこと、機関委任事務を執行する機関は国の機関とみなされたことから、
地方公共団体の独立性に考慮したものと理解します。
発展学習として、法定受託義務の内容及びその区分について確認しましょう。
「」
●○か×か?
地方公共団体の制定する条例は、個別の法律の根拠がない限り、いかなる住民の自由及び権利をも制限することができない
「」
正解:
×
※条例
制定→ 法律の範囲内で(92条)
範囲→ 住民の基本的人権に制約を課することも許される(ex.公安条例、奈良県ため池条例)
♪太朗の一言アドバイス♪
法令が全国一律の均一的な規制を目指している場合において、条例が法令が規律の対象としていない事項を法令と同一の目的で規制したり、法令が規律の対象としている事項をより厳しく規制することは許されません。
「」
●○か×か?
何人も,正当な理由がなければ拘禁されず,要求があれば,その理由は,直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。
「」
正解:
○
解説
そのとおり
憲法
34条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。
又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。
●○か×か?
公正証書がある場合に、養育費を滞納されたらどうすべきか?
「」
正解:
結論から言うと、強制執行の手続をとればいいです。
ただし、養育費について公正証書に記載されているといっても、強制執行認諾約款がついていないと強制執行することはできません。
「第○条記載の支払いを履行しない時は、直ちに強制執行を受けても異義のない事を承諾する。」というような感じの条文です。
はっきりいって、まず付いています。
では、その強制執行の手続の取り方ですが、弁護士や司法書士に依頼するのが一番早いですが、けっこうな費用がかかります。
なので、ご自分で手続をしましょう。
ですが、ここで、ひとつ把握しておいてもらいたいことがあります。
それは、実際に強制執行をかけ、預貯金から滞納分を差し押さえる場合はいいのですが、
養育費に関して将来の分まで給料天引きという形で差し押さえる、または、給料から差し押さえると、差し押さえされた方は、会社に居にくくなります。
小耳に挟んだ話だと、公務員であれば、依願退職になる可能性が高いそうです。
公務員でなくても、このご時勢、叩ける弱みがあれば、一般企業でも退職を勧める場合も多いんじゃないでしょうか?
仮に、そうならなくても会社で少なからず肩身が狭くなることは間違いないです。
実際、財産等の差し押さえる物が無いと、差し押さえはできません。
依願退職にでもなれば、養育費は、定期的な給付なので、収入がなくなれば、せっかく給料天引きになってもその給料がなくなりますので意味がありません。
それに、再就職したとしても、再度、強制執行の手続をする必要がありますので、意味がありません。
もし、再就職先が分からないと、そこを突き止める必要があるわけです。
なので、強制執行の手続をとるときは、養育費を支払う側が、そうなるような立場や職場かどうかをよ〜く考えましょう。
まとめると、たとえ公正証書の場合でも、滞納されたらしつこく請求しましょう。
最後に、公正証書の場合で、滞納された養育費を請求すると、割と高い確率で支払いが再開されるようになります。
やはり、差し押さえされたらたまらないという心理がはたらくからだと思います。
次号は、公正証書の場合の強制執行の手続について書いていきます。
「」
●○か×か?
父母が裁判離婚をした場合には、裁判所が父母の一方を親権者と定める。
「」
正解:
○
父母が裁判離婚をした場合には、裁判所が父母の一方を親権者と定めることになります(819条2項)。
ただし、子の出生前に離婚が成立した場合には、母の単独親権となります。
●○か×か?
公正証書は費用がかかるので、離婚後の約束を書いて名前と印鑑をもらうだけでもいいですか?
「」
正解:
内容が法的に問題なければ、約束事を紙に書いて署名・捺印することで立派な契約書となります。
ですから、こうした形で書面にしておくだけでも一応法的な効力は生じてきます。
但し、仮に書かれている約束事が履行されなくなったといった場合、この書面を根拠として履行を強制するためには、
まず契約書の有効性を公に認めてもらうための訴訟を起こす必要があります。
つまり、この契約書は裁判となった場合の証拠資料ということになるのです。
もちろん、それでも書面として残していれば裁判でも有利ですが、本人訴訟で臨むことができる方はともかく、一般の方は裁判を起こす際に弁護士を依頼することになりますから、公正証書作成費用よりもはるかに高い裁判費用がかかる上に、解決までかなりの時間を要します。
また、相手方から未払い分を回収できたとしても、場合によっては裁判で費用倒れになってしまう可能性も考えられますので、
協議離婚における契約書は公正証書にしておかないと実質上意味がない・・・と言っても過言ではないのです。
ちなみに、公正証書作成費用は記載する金額によって異なりますが、公証人手数料が概ね2〜4万円程度、
行政書士などの専門家にサポートを依頼しても5〜10万円ほどで作成することができます。
裁判費用は最低でも100万円程度必要となることを考えれば、やはり公正証書を作成しておくことに越したことはないでしょう。
最終的にはご自身の判断となりますが、少なくとも当事務所ではご質問のような形での書面作成はお勧めしていません。
「」
●○か×か?
A業者が100戸のマンションを分譲するにあたり、B業者に販売代理を
┃ 依頼した。B業者は案内所を設置し、売買契約の申込みを受ける。
┃ 次の組み合わせのうち、「不要なもの」はどれ?
┃
┃ 1.マンションの所在地 ― A ― 標識
┃ 2.マンションの所在地 ― B ― 届出
┃ 3.案内所 ― B ― 標識
┃ 4.案内所 ― B ― 届出
「」
正解:
「」
●○か×か?
営業保証金を取り戻す場合に、6カ月以上の期間を定めた公告が
┃ 要らないものはどれ?
┃
┃ 1.宅建業者が事務所の一部を廃止した場合
┃ 2.宅建業者が免許を取り消された場合
┃ 3.宅建業者の免許が失効した場合
┃ 4.宅建業者が宅建業保証協会に加入した場合
「」
正解:
4。
1.宅建業者が事務所の一部を廃止した場合
→公告必要
2.宅建業者が免許を取り消された場合
→公告必要
3.宅建業者の免許が失効した場合
→公告必要
4.宅建業者が宅建業保証協会に加入した場合
→公告不要
1〜3は、供託所に供託している営業保証金が、減るかゼロになるパターン。
いざ還付を受けようとした時にお客さんが困らないように、
「取り戻しちゃいますよ〜、還付受けたい方は今のうちにね〜!」と
6ヶ月間公告し続けてからでないと、営業保証金を取り戻せないのです。
これに対し4は、これまでと同額、弁済業務保証金から還付が受けられますので、お客さんにとってはそれほど事情が変わりません。
だから公告が要らないのです。
「」
●○か×か?
1週間の労働時間は、40時間まで
「」
正解:
○
労働基準法では、
「使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間
を超えて、労働させてはならない(労働基準法32条1項)。」
と、規定している。従って、1週間の労働時間は、基本的に
40時間以内である。
「」
●○か×か?
力ずくで他人の業務の邪魔をする」といった行為は、どんな罪で罰せられるか?
「」
正解:
刑法を見ていきましょう。
「威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による(刑法234条)。」
・・・なんつ〜回りくどい書き方(笑)。前条を見ないことには、話になりそうもないです。では、これも見ていくことにしましょう。
「虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する(刑法233条)。」
つまり、
「威力を用いて人の業務を妨害した者」
は、上記の内容の例に従って、処罰されるわけです。なお、ここでの
「威力」
は、単純な暴力だけではなく、自分の地位などを利用した
「権威による圧迫」
といったものも含まれます。つまり、
「他人の意思を圧迫するような行為全般」=「威力」
というわけです。これも覚えておきましょう。
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